日常感想文 -読書/お金/経済等-

本や経済ニュース、株等について感じたことを書きます。

知的複眼思考は全ての大学生に読んでほしい本

 知的複眼思考は僕が大学生生活を送る中で最も為になった本だと思う。そして社会人になったいまでも考え方のベースとして欠かせないものとなっている。

 「知的複眼思考」は「自分で考えるとは何か」ということを教えてくれる。具体的には、「批判な読書」、「疑似相関」、「問いの立て方」といった項目で、思考の仕方を説明してくれる。これらの内容は社会学系の学生にはとりわけ重要かつ基本的な内容であり、これらを取得するのとしないのとでは考えの深さに大きな違いが出るだろう。

 こう言った説明をすると何だかノウハウ本のように聞こえるが、この本で最も重要な部分はそこではないと僕は考えている。むしろ重要なのは、こうした考え方を身に付けることで、「正解」や「常識」といった幻想から自分を解放させることだろう。一見「正しい」と思えるものの中にも様々な面があり、見方を変えれば違う結論が出てくることもある。僕がこの本から学んだのはそういうことだ。

 本書は難しくはない。平易な言葉で書かれており、文章も読みやすい。一方で優しくもない。この本は、誰かに考えを委ね自分の考えを放棄することを許してはくれず、常に考えることを要求するからだ。

 この本は巷のロジカルシンキング本を何冊も読むよりもよっぽど思考をロジカルにしてくれる本だと思う。機会があれば是非読んで見てほしい。