日常感想文 -読書/お金/経済等-

本や経済ニュース、株等について感じたことを書きます。

ライフシフトが示す未来はハードだ

 いま話題の「ライフシフト」を読んでみました。この本は、ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットン及びアンドリュー・スコットという人が書いた本で、簡単に言えば、長寿化により多くの人が100歳まで生きるようになる中、どのように人生を設計していけばいいのかということを書いた本でした。

 この本のなかでは、人生100年時代においては、従来の「教育→仕事→引退」という3ステージで人生を考えることはできず、そのような生き方では老後の生活資金を確保することもできないと語られている。人生100年時代においては、マルチステージを生き、時にはキャリアを中断し、新しいスキルや知識、人的ネットワークなどの生産性資産に投資し、自己の再創造が必要となる。

 そして、本書ではこれから実践されるマルチステージとして、「エクスプローラー」、「インディペンデントプロヂューサー」、「ポートフォリオワーカー」が定義される。それぞれの詳しい説明は割愛するが、こうしたマルチステージでは、自己で選択し、リスクを取り、絶えず自己を高めていくことが要求される。私は、これはなかなかハードな社会だと感じる。というのも、こうしたことを実施できるほどの意志と能力を持った人間はそんなに多くない。私が考える一般的な人間は、私を含め周りに流されがちであるし、現状を変える一歩もなかなか踏み出せない。いままでは、それでも良かったが、今後は変わらなければいけないというのだ。

 この本に書いてある未来のような働き方が一般的になるかどうかわからないが、本書を読んで、人生100年時代の生き方を真剣に考える必要があると思った。興味があれば、是非本書を読んでみてほしい。